温度管理はさまざまな分野で確実な制御をすることが求められ、昔から幅広い分野で活用されています。例えば飲食店やスーパーなどの食材店では、食中毒の原因になる細菌の増殖を防ぐために適切な管理が必要で、これを怠ると重大な事故に繋がることになります。特に食材を保管する冷蔵庫・冷凍庫は食材の出し入れが頻繁にあり、その際の温度上昇には気を付けておく必要があり、保管中から食材は使用されるまで、どのような周囲温度で、食材の温度の状態はどうであるか、あるいはどうであったか検知や記録も温度管理がされていないとできないことになります。現代の温度管理には履歴の記録も重要です。
工場から消費者に渡るまでの工程での温度がどうであったかも残さないとなりません。いわゆるトレーサビリティで、何か問題が発生したとき追跡確認ができるよう、工程の要所で温度記録を残すことが求められています。このときにも温度管理の技術や適正な機器が必要になります。温度管理に使われる機器には温度を検知するセンサー、電気的に変換する増幅・表示器、記録計などがあり、各メーカーは単独、あるいは一連のユニットとして開発・販売しています。
この中でも温度を検知するセンサーは特に重要な機器ですから、多種多様なものが開発・製造されています。代表的なものを挙げると、半導体の温度に対する電気抵抗値の変化を利用したサーミスタ、異種金属が起こす起電力を検知する熱電対、電気抵抗値の変化を増幅する測温抵抗体、熱を持つ物質が放射する赤外線の量を利用した放射温度計などが使用されます。
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